作家たちが残した、パリについての「断章」
パリを題材にした小説やエッセー、ノンフィクションなどから、パリについて思いをはせたり、パリでの暮らしだったり、主人公が感じたパリというもの、などなど・・。
図書館や書棚の奥から引っ張り出してきた名著の中から、心に残るフレーズを見つけました。
「マレの街かど—パリ歴史散歩」アレックス・カーメル 2
“A Corner in Marais” Alex Karmel 2
・・・がぜん好奇心がわいた私は、私たちのアパルトマンの記録を探してみようと思い立った。
収穫はあまりなかったものの、最初の記録の日付が一三九三年であることはわかった。私たちのアパルトマンがあるロジェ通り三三番地の持ち主の名前もある。それによると、「『サン・ジュリアン』という看板があるこの家の持ち主は、ロパン・パスキエ」。
ロジェ通り三五番地は、「王室式部官エナール・ド・カンブナール」が持ち主だったらしい。~アレックス・カーメル「マレの街かど—パリ歴史散歩」から
◆アレックス・カーメル(Alex Karmel 1931/昭和6 – 2015/平成27)アメリカニューヨーク生れれの執筆家。1949年の渡仏以来、度々長期滞在。1982年にパリに移住。パリ郊外の古都ドゥルダンで亡くなった。3冊の小説と2冊のノンフィクションを残した。
「マレの街かど—パリ歴史散歩 白水社 2000年刊」(原題/A Corner in Marais)
1740年のセーヌ川の氾濫被害を示した地図
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